HOW TO 講座

妊娠中に注意すること

イオン導入や超音波導入は妊娠中にすべきではありません。
電気的な刺激の胎児への影響が良くわかっていないため、基本的には使えません。
ただ、授乳期に入れば問題ありません。

月経が開始して、排卵・受精が行われ、出産までに40週あります。

たとえばレチノール(ビタミンA)は、多くとりすぎると催奇性(奇形児が生まれる)という毒性があります。
ビタミンA剤を飲んでいるときには、注意が必要です。
もっと身近な例では、有機水銀があります。

有機水銀は、アメリカの妊婦の規制量を適用すると、日本の食卓に並べられる、カツオやマグロはすでに危険な量に達していると言われています。
日本にも魚の有機水銀量は規制値がありますが、漁業関係者の強力な反対により、マグロやカツオの規制は国の責任ではできなくなっていますので、自分で注意するしかありません。
*厚生労働省は、妊婦には週に1回のマグロ80gまでなら安全と発表しています。
ただし、発表だけで、マグロの刺身やブロックなどへの表示義務はありません。
化粧品には厳しく対応するのに、本来食べる量を規制しないといけないマグロは野放しというのは、なんだか合点がいきませんが、漁業関係者の力はあなどれないということでしょうね。

ところで、妊娠中に一番胎児が影響を受けやすいのはいつでしょうか?

脳や心臓、消化器、四肢などの原型ができるのは、妊娠5~8週目となります。
だいたい妊娠2ヶ月目が特に重要となりますが、月経異常の方だと、妊娠しても2ヶ月程度では気づかれないこともあります。

つわりがひどいとなんとなく察することも可能ですが、そうでなければなんとなくしんどいだけで、妊娠に気がつかないことも多いようです。

妊娠も20週目(5ヶ月目)に入ると、かなり形が出来上がって安定期となっていきます。
5ヶ月以降は奇形児の心配より、発育不良などが問題となってきます。
ただし、男の子の場合、性器の発達が8ヶ月目まで必要のため、ホルモン系の薬剤には注意する必要があります。

基本的にほとんどの薬は胎盤を通過します。
そのため、妊娠中は風邪を引いても薬をもらえないことも多いです。
ニキビが出来ても抗生物質の中には、胎児の発育を阻害するものが多く、使えるのはペニシリン系やセファロスポリン系、マクロライド系ぐらいです。

アメリカのニキビ治療ではビタミンAよりきついビタミンA酸を使うことがありますが、妊娠を希望したら、しばらく避妊して体内の脂肪組織に溶け込んでいるビタミンA酸を抜く必要があります。

また、かつては化粧品で、ビタミンAの配合量に厳しく規制がされていました。
妊婦はビタミンAを1日5000IU以上体内に入れると、催奇性のリスクが高まります。
ビタミンAを高配合を売り物にしている化粧品は注意が必要となります。

ちなみに、レチノイン酸トコフェリルというレチノイン酸とビタミンEをくつくけた成分は、吸収されても分解されず催奇性がない安全なビタミンA酸誘導体となります。

ただ、特定の成分だけ、食品を気をつければそれでよいというわけでもありません。
流産する確立は妊婦さんの15%に及び、そのほとんどが重いものを持ったり、背伸びしたりということではなく、子供に染色体異常などがあり、それを感知した母体が流産を行うという(自分の意思には関係なく)自動的に子供が流される仕組みになっています。

まだ、まだ生命の誕生については、わからないことだらけですが、食品からのリスクを最低限に抑えるには、特定のものばかり食べるのではなく、広く、少なく1日30品目食べるようにする考えが合理的となります。