HOW TO 講座

肌の美容食について・・・4

肌の保湿に関係している成分といえば、セラミドですが、もうひとつ重要なのが、コレステロールです。

セラミドは皮膚の細胞間脂質の50%を占める成分で、コレステロールはこれに続き30%くらいの
割合を占めます。セラミドの量は、10代から20代に増えていき、20代が一番多くなります。
その後減少し、40代の頃には10代の頃と同じくらいのセラミド量となり、50代では、20代に比べて半分量になります。
そのため、40代以降ではセラミドを補うケアが必要となってきます。

さて、コレステロールについては、食事から簡単に補うことができます。
毎日、卵一個食べれば十分です。

コレステロールというと、善玉コレステロールと悪玉コレステロールがありますが、善玉と悪玉の違いは、コレステロールにくっつく脂肪酸の種類によって変わります。

牛脂やラード、パーム油などの固形脂に含まれる飽和脂肪酸は悪玉コレステロールとなります。
これらは食べると体内でコレステロールと結合するのですが、できたコレステロールはいわば高融点となり、血管などにくっついてはペースト状となるので、動脈硬化の原因となります。

逆に、冷たい水の中に生息する魚の油は、低温でも固形にならない性質を持ち、コレステロールとくっついても流動性を保つため、体内の組織に取り込まれやすい性質があります。

また、流動性を保つため、動脈硬化の原因にもなりにくく、組織に取り込まれやすいので、血液中のコレステロール濃度も低くなりがちです。オリーブ油などの液体の植物油同様に善玉コレステロールとなります。

最近、トランス脂肪酸が話題となっていますが、トランス脂肪酸というのは、リノール酸が人工的に水素添加して、オレイン酸に変化させたときや、反すう動物の脂肪に含まれる脂肪酸です。

オレイン酸は常温では液体なのですが、トランス脂肪酸であるエライジン酸になると常温では固体になります。牛乳などにもトランス脂肪酸が少量含まれるのは、牛などの反すう動物の胃の中にいる微生物の酵素によって、リノール酸が水素添加されて、エライジン酸が生成するためです。
このエライジン酸はコレステロールとくっつくとペースト状となるため、色々問題を生じさせることになります。

ちなみにトランス脂肪酸というのは、健康問題が生じるまえは、食品の風味を与える有用な脂肪酸だと考えられていました。ちょうどよい口どけ温度や油脂の結晶の安定性など、飽和脂肪酸にはない特徴を持っています。

ただ、体内に取り込まれると、融点の高さが災いして、細胞の取り込まれると流動性の悪い細胞膜をつくり、何かと不都合を起こす原因となります。